戦国時代が終わり平和な江戸時代が訪れると都市部を中心に建築ラッシュが起きました。「ケンカと火事は江戸の華」と言われるように家と家が密着した江戸の長屋造りは火事になると多くの家が焼失しました。こうした中で木材の需要が増加し、各地で森林が荒廃するようになり、洪水や崖崩れが頻繁に発生しました。
そこで、幕府や各地の緒藩は材木の切り出しを制限し、森林の保全に乗り出しました。結果材木の価格は高くなり、材木をリユースする動きが活発化し、一度使われた建築構造材が古材として、再度建築に活用することがていちゃくしました。これが古民家において木材再活用技術が発展した背景であり、現在いわれる持続可能な住宅の基礎は江戸時代の日本に存在していました。